ビクトリア放浪記 第4部

7月7日

スタンドでゴリさんと遭遇。思わず長話。

第1試合のザンビア対ウルグアイ。
ウルグアイサポーター。

試合をあまり見ないで場内をぶらぶら。

グループ予選最後ということもあって、幕の寄せ書きがだいぶ多くなっていた。

さあ、いよいよナイジェリア戦。

これまでとスタメン8人を入れ替える大胆な采配。

引分け以上で1位突破でビクトリアに残れる、今こそトゥーロンでの経験を生かす時。

マイクは特に頑張れ。

今日はサブの面々。

メイン側のスタンドには今日も多くのナイジェリアサポーターが。

全席指定だけど、こいつら絶対に席を守ってないはず。

国家斉唱。

ベンチメンバーも肩を組んで一丸に。

円陣。

マイクは序盤にあった決定機をことごとく外す。
決めろよ、マイク。そして「超バモス」と言うんだ!

しかし得点は奪えず、でも競り合いにはだいたい勝っていた。

後半、シンジさんの見事なワントラップボレーが決まるも、なぜかハンドの判定でノーゴール。
今日の主審はこれ以外にもハンドには厳しかった。

結果は0−0でドロー。最低限の結果は残した。

試合終了後には、ベンチメンバーも飛び出してみんなで祝福。

今日の挨拶は四股&突っ張りパフォーマンス。

現地の人たちはすでに完全な日本ファン。

試合後の出待ちは、今までにないほどのすごい人。

あまり選手に絡めなかったので、バスの中の選手と筆談して遊んでた。

マイクはドーピング検査だったため絡めず、残念。

ジェットと遊ぶのも今日で最後、寂しいね。

ジェット「またカナダ来るでしょ?」

って言われちゃった。

次に会うことがあるとしたら、どれだけ成長していることか。

試合後の夕食は奮発して肉!

御堂さんありがとうございました!

締めも贅沢してスタバ!
カナダで人気沸騰のお土産。

7月8日

中の人は長男を残して今日帰国。

空はどんよりと曇っている。

ダウンタウンのバスターミナルから、バンクーバー空港を目指す。

途中、雨が降り始めた。

ビクトリア最初で最後の雨。

フェリーから1枚。

バンクーバー空港到着。

U-20ワールドカップが始まるまでは長く感じ、カナダへ行ってみたらあっという間に過ぎてしまった10日間。
戦いの途中で帰るのは残念だけど、日本でテレビから見守るよ。

選手、スタッフ、そしていつもながらお世話になった記者の皆さん、現地の留学生君、本当にありがとう。

7月8日

長男は自転車をレンタルして、練習を見た後にサイクリングへ。

海辺を自転車で走ったら気持ち良いだろうね。

7月11日

ベスト16チェコ戦。

一人になっても、これだけの幕。

今回は残れなくてすまなかった。
現地の子供が一緒に応援してくれた。

今までに見たこともないほどの鮮やかな夕焼けのもと、日本はPK戦の末力尽きる。

長男は一人で最後までお疲れ様、中の人はテレビ観戦だったけど、聞こえてくる声に合わせてコールしてたよ。

これでこのチームが解散するのは寂しいけど、選手はこれからもこの経験を生かし頑張れ!

後記

中の人がこの代表を初めて見に行ったのは2005年のSBSカップでした。
それまでマイク、秋元は代表の常連だったが、アーリアが選ばれたということもあって行ったわけです。

以降、国内の大会や近場の合宿に頻繁に足を運ぶようになる。

立ち上げ当初のチームはグダグダなことが多く、アジアユースにすら出れるのか?と言われるほどのチームだった。

そして迎えたアジアユース予選。

北朝鮮が開催を返上したおかげで熊本開催となり、これなら何とかなるのでは?という雰囲気の中、秋元のキックをマイクが競って、こぼれを安田理がゴール!
という完璧な流れで、難敵北朝鮮を1−0で退け、アジアユースの出場権を手に入する。
(北朝鮮はプレーオフの末、出場権を獲得)

ああ、秋元の正確無比なキックが試合でまた見たいなぁ。

年が明けて2006年のアジアユース。

ご存知の通り、決勝まで勝ち進む前提で航空券やら日程の都合をつけたわけですが、正直本当にワールドユースに出場できるのか?という思いは拭いきれなかった。
しかしふたを開けてみると、初戦の北朝鮮、続くウズベキスタンに快勝し、例によってチームのムードは盛り上がっていた、しかし3戦目のイラン戦に惜しくも敗北。
結果的にこの敗戦が良い方向につながっていく。

気を引き締めなおしたチームは、U-20ワールドカップの出場権をかけたサウジアラビア戦で劇的な勝利をおさめ、韓国をPK戦の末に撃破し、決勝では北朝鮮にPK戦で敗れるものの、まさかの準優勝と言う結果に終わる。

そして、このアジアユース準優勝と言う悔しい結果が更なる上へという意欲につながっていったのではないか。

2007年。

ポルトガル遠征では良いところなく、世界との差を感じ、迎えたトゥーロン国際。
ドイツ戦に勝利するも、フランス戦ではメンバーを入れ替えて大敗。コートジボワール戦では引き分け以上でトーナメントに進めたが、1点が遠く0−1でグループ予選で敗退。

相変わらずあと一歩というところで結果が出ないまま、U-20ワールドカップを迎える。

 

U-20ワールドカップカナダ2007。

チームは過去にないほどの良いムードで、無敗でグループ予選を1位で突破する。
カナダで見たこの代表チームの結束力もはや代表という枠を超え、さらには一つのクラブチーム以上の雰囲気だった。

立ち上げ当初は高校生だったほとんどがプロになり、さらに所属クラブでレギュラーを獲得する選手も増えた。
そうした経験をこの代表で還元し、この二年半で信じられないくらいに成長した。見る側からも本当に良い経験をさせてもらった。

結果はベスト16でチェコにPK負けだったが、終わり方もこの代表らしかったのではないか。
正直、最後の戦いを現地で見れなかったのは悔しいし、もう少し上まで行かせたかったという思いもある。

だがこのチームは解散しても選手にはまだ先がある。
これまで通り、あと一歩が届かなかった選手たちは、その悔しさをバネにこれからも成長し続けるだろう。
北京オリンピック、ワールドカップと道はまだまだ続く。
そんな選手たちの活躍ををこれからも見守っていきたいと思う。

マイクはもっともっともっと頑張れよ!

おわり